伏魔殿より愛をこめて

~ 『熾天使長閣下の華麗なる業務日誌』 ~

2007年11月の記事

合言葉は「Undiskovered」

「あたりんぼう」の後の晩餐会の場での話。
今回のシナリオは『トーキョーN◎VA the Detonation』でやると良い感じかも知れないね」

そんな話をポロっとしただけなのに、それに敏感に反応し、
まるで水を得た魚のごとく「N◎VAやりたいっ!!」と連呼し始める某・姫川誠大先生
その気迫に負けて(笑)、今月の「F-CON」は『トーキョーN◎VA the Detonation』のルーラー。
同ゲームのルーラーは1年ぶりだし、シナリオ完成までの猶予は1日しかない。
正直、泣きそうであった(笑)。

それで、「F-CON」当日。 姫川大先生、お決まりの大遅刻
ひとに『トーキョーN◎VA』用意させておいて、肝心の本人は来ないとかどんなイジメだ
幸い30分遅れでの御到着だったので、大した問題にもならずにセッション開始。
ええ、我々「F-CON」は「関西で最も遅刻者に優しいサークル」を自負しておりますから(笑)。

今回のシナリオは、前回の記事にあるきょんきょん氏のシナリオに若干手を加えたもの。
冒頭で述べているとおり、元々そういう趣旨が根底にあるワケだしね。
基本的にゲスト間対立に重点が置かれており、
最初から「アクト中に誰か死ぬ」ことが強く予想できる内容となっている。


かつて、千早グループのAI研究部門に在籍していた天才科学者・八雲恭子。
グループ内においても敵が多かった彼女は、序々に社内の抗争に巻き込まれることになる。
身の危険すら覚えるようになった彼女は、
ある日、自らの研究記録の一切とともにいずこかへと行方をくらましてしまった。
千早の捜索むなしく、彼女が再び発見されることは終ぞなかった。

八雲博士にはミナミという名前のひとり娘が居たが、
彼女は他に身寄りがないため、アサクサの教会孤児院に引き取られることとなった。
孤児院の院長である修道女・マリアナは、ミナミの母親が八雲博士であるということは知らない。
「ある人物」がその事実を伏せて、マリアナにミナミを預かってほしいと打診したのだ。
こうして博士の娘は、一介の孤児として静かな生活を送ることとなった。

実は、ミナミの脳内には八雲博士によって、事前に特殊なディスクが埋め込まれていた。
ディスクには、八雲博士の人格データと記憶、さらには研究記録が複製されていた。
八雲博士は、自らの身に万が一のことが起きた場合を想定し、
「自分のバックアップ」を娘の体内に残していたのである。

実は、このディスクこそが“八雲博士の研究成果”そのものであった。
それは一見すると変哲もないディスクであるが、実は一種の生体機器なのである。
ミナミの脳内に埋め込まれたディスクは、
やがて、ミナミの成長とともに彼女の脳細胞と“同化”する仕組みであった。

その結果としてミナミの人格と記憶は、八雲博士のそれと取って代わることになる。
いうなれば「母親」が「娘」を侵食する、ということである。
「手軽に自らのクローンを作成できる」――この研究の画期性はそこにあった。
ちなみに同化が完了する前であれば、脳内からディスクを取り出すことも可能である。


この事実に辿り着いた組織が、いくつか存在した。

ひとつは他ならぬ千早グループ。
八雲博士の研究記録を取り戻したい彼らは、何とかしてミナミを連れ戻そうとする。
孤児院側に穏便な引渡しを要求するも、警戒したマリアナによって断られてしまう。
そこで手段を変え、優秀な工作員であるPC2にミナミの拉致を命じることにした。

もうひとつの組織は、千早と対立するイワサキグループである。
千早の策動をいち早く察知した彼らは、商売敵を出し抜くためにもミナミ奪取を企む。
イワサキは“白い針”スティンガーを通じてPC4に依頼、
さらに凄腕のカブトワリ・“デトネイター”カナメをそのサポートに就かせることにした。

そして、その二社の動きに敏感に反応を示したのが、河渡連合の女会長・音羽南海子。
南海子はかつて、八雲博士と懇意にしており、
博士から「自分の身に万が一のことがあった際、ミナミの面倒を見てほしい」と頼まれていた。
ミナミを孤児院に預けた「ある人物」とは南海子であり、彼女は定期的に寄付も送っている。
極道の住処よりも孤児院のほうがミナミには良い、と彼女は判断したのだ。

南海子自身は、ミナミに隠された事実には辿り着いていない。
とはいえ、ミナミに巨大企業が接近し始めているという情報を、彼女は既に得ていた。
音羽組の組長として、表立って千早やイワサキと敵対するわけにはいかない。
そこで、彼女は両グループの真意を見極めるべく、馴染みのフェイト・PC3に調査を依頼した。

一方、「ミナミを引き取りたい」という千早からの打診に懐疑的なマリアナは、
しばらくの間だけ、ミナミの護衛をPC1に依頼することにした。


シナリオと各キャラクターの立ち場は上記のような感じである。
ある方は、私のシナリオを評して「結末はプレイヤー任せで乱暴」と仰っていた。
これは半分正解で半分間違いであると思う。

「結末はプレイヤー任せ」であることは間違いないが、その「結末」は実に数種類しかない。
すなわち、「千早が勝つ」「イワサキが勝つ」「どちらも勝たない」のいずれかである。
ルーラーは、“ミナミ”“デトネイター”という自由に動かせるノンプレイヤーキャラクターを用いて
セッションの崩壊を最低限防ぐだけでよいのである。

ここら辺の手法は、『上海退魔行』のマスタリングに通じるところもある。
朋友がもつ強烈な特技・明星効果に対して、ゲームマスターは明星を操り巧みに対処する。
昔は、私も細部まで緻密に構成されたシナリオを用意していたけれど
最近はこんないい加減なシナリオばかり。 老害の階段をまた一歩昇ったということかしら(笑)。

ちなみに、今回のアクトの結末は「どちらも勝たない」であった。
ルーラーとしては「アクト中に誰かひとりはキャストが死ぬだろう」と思っていたのであるが、
結局のところ、終わってみれば死んだのはミナミひとりだけという有様であった。
ちなみにミナミを屠ったのは他ならぬPC1(姫川大先生)。 カブト、アンタ何してるんだ(笑)。

情報収集では多少まごついた感はあるものの、個人的には面白いセッションだった。
たまにはこういうシナリオも悪くはないだろう。
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