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伏魔殿より愛をこめて

~ 『熾天使長閣下の華麗なる業務日誌』 ~

2008年12月の記事

光の山 -Imperial Diamond-

昨日は、今年最後の「F-CON」。
例によって例のごとく、『パープルヘイズ』のゲームマスターをさせてもらった。
毎月卓を立てているので、いい加減飽きられてきたかなと思ったんだけどね(´・ω・)ありがたや。

最近は“切り裂き”ジャックやら何やらと、暗い事件を題材としたシナリオが多かったので、
今回は「愛」をテーマに、“そこはかとなく良い話”を目指してみた。
…皆さん、どうしてそんな疑いの目を向けるのですか(笑)? マジですよ、マジ( ^ω^)


かつてインドよりヴィクトリア女王陛下に献上された、伝説のダイヤモンド「コ・イ・ヌール」。
その宝玉が大英博物館において、期間限定で一般公開されることとなった。
件のダイヤモンドの強奪を目論む女盗賊・マディラは、プレイヤーキャラクターに大見得を切った。
「期待していな――明日の新聞の一面は、私が飾ってやるわ。」

しかしながら、翌日の新聞にはコ・イ・ヌールが強奪されたという記事は一切載せられておらず、
以降、マディラがプレイヤーキャラクターの前に姿を現すこともなかった。

この頃から、ロンドンでは謎の怪奇殺人が起こるようになった。
毎夜のごとく、“ミイラのように全身が干乾びた遺体”が発見されるようになったのだ。
被害者に目立った共通点はない。 老若男女や身分を問わず襲われていた。
事件の頻発する地域を巡回するプレイヤーキャラクター。
そんな彼らの前に現れたのは、覆面姿のマディラ、そして彼女と対峙する謎のインド人集団であった。

プレイヤーキャラクターたち、女盗賊マディラ、謎のインド人の集団。
さらには女王陛下の命を受けた祓魔師ヴァン・ヘルシング。
さまざまな人物・組織が入り交じり、「伝説のダイヤモンド」と「怪奇殺人」を巡る事件の幕があがった。


渦中の宝石「コ・イ・ヌール」は、実は“呪われたダイヤモンド”であった。
そこには、ある亡霊がとり憑いていたのだ――ムガル帝国第5代皇帝、シャー・ジャハーンである。
コ・イ・ヌールは、もともとは彼の玉座に配されていたものだ。
時代が移り変わるとともに、ダイヤモンドの所有者も富豪から豪族、王族へと変わっていった。
その度に、皇帝の亡霊は所有者の精神を支配し、その身体を乗っ取り続けたのであった。

時は進み、件のダイヤモンドは大英博物館へと運び込まれた。
そうして今度は、自身を奪い取ろうとやって来た女盗賊マディラの身体を逆に支配したのだ。
シャー・ジャハーンがいまだ現世に留まり続ける理由――彼の「悲願」とは何か。
――それは、皇帝の亡妃であるムムターズ・マハルを、再びこの世に蘇らせることであった。

死者を生き返らせるためには、対価として多くの生命力を集めればよい。
そう考えたシャー・ジャハーンは、他の人間を次々に襲い、その生命力を奪い取った。
ロンドンの街で発見された“干乾びた死体”は、彼に生命力を奪われた被害者たちだったのである。

女盗賊マディラ――の身体を乗っ取ったシャー・ジャハーン――は、ただただ呻く。
「足リナイ……マダマダ足リナイ。 モット多クノ生命力ヲ……」

皇帝を妄執へと至らしめたもの――それは、愛する妃への尽きせぬ想いだったのだ。


ちなみに謎のインド人集団は、コ・イ・ヌールをイギリスからインドへ奪還せんと企む一派であった。
彼らは言ってしまえば“噛ませ犬”なのであるが、
さまざまな勢力がひとつの品物を奪い合う、というのは面白い展開ではないだろうか。

ダイヤモンド強奪のニュースが新聞に載らなかったのは、女王陛下が箝口令を敷いたため。
彼女は、今回の一件に[霧に囚われしもの]が係わっていると事前に察知していた。
ゆえに事件を闇から闇へ葬り去るべく、ヘルシング教授に特命を与えたのだ。
“霧”が係わる事件など、民衆たちには知られないほうが良い。

冒頭にあるとおり、テーマは「愛」だ――が、それは結局「悲しい愛」の物語だった。

誰も幸せになれない愛はひどく悲しい。
でも私は、そんな絶望的・退廃的な愛の物語が好きだし、とても美しいと思う。
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