伏魔殿より愛をこめて

~ 『熾天使長閣下の華麗なる業務日誌』 ~

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わたしの なかの あなた Rebroadcast

日曜は、「サークル celestial」のオープン例会に参加。
『ニルヴァーナ』の新作シナリオを持ち込もうと思っていたのだが、最後の詰めが間に合わず。
仕方がないので、前回「あたりんぼう」で使用したシナリオを再利用することに。
本当は今月の「F-CON」まで寝かせておこうと思っていたのだが、案外早期の再出動と相成った。


ガナパティ正統王国の諸藩国のひとつ、迦汰羅(カタラ)という国がある。
シンハラ神聖帝国と国境を接する僻遠の小国だが、独立を維持し豊かさと平穏を享受してきた。
その迦汰羅の領土に、神聖帝国軍が幾度目かの侵攻を開始した。
神聖帝国軍を率いるは“孔雀”の異名をもつ女将軍スパルナ――戦乱の幕開けだ。

プレイヤーキャラクターたちは、さまざまな立場から小国・迦汰羅の軍に協力することになる。
かつて過客として迦汰羅を訪れたことがあるPC1は、旅先で迦汰羅の窮地を聞きつけて馳せ参じた。
PC2は迦汰羅軍を率いる将軍として、PC3は同盟国・阿南(アナン)の将軍として。


だが、当のシンハラ軍は迦汰羅領内に駐屯するだけで一向に侵攻してくる気配を見せないでいた。
調査を行うと、どうやらスパルナ将軍は迦汰羅の王族にのみ伝わるという
とあるレガシー――「王家の守護者」と呼ばれる代物について、その存在の真偽を確かめてたのだ。
(なぜ彼女が“王族にのみ伝わる”レガシーの存在を知り得ていたのかは不明である)

もしも「王家の守護者」が実在し、しかも圧倒的な力を発揮するレガシーだとしたら?
そのような“切り札”をかの小国が隠し持ち、それを行使する機会を窺っているのだとしたら?
スパルナ将軍は、軍を預かる者としてあらゆる可能性を考慮していた。
あるいは、迦汰羅側に圧力を加えることで、早めに“切り札”を切らせようとしたのかも知れない。

そして帝国の女将軍は、迦汰羅の同盟国である阿南の軍師ザハクと密通していた。
それはPC3の与り知らぬこと――ザハクの独断による裏切りである。
PC3も軍師ザハクも自国を想う気持ちは同じであった。 ただその方法が異なっていたのだ。
ザハクは帝国の属領と成り下がってでも、祖国・阿南を守り抜こうとしたのである。


さて実際のところ、「王家の守護者」なるレガシーは迦汰羅国に存在するのであろうか。
結論からいうとレガシーは存在する――ただし、それは絶対無敵の兵器でも、鉄壁の盾でもない。
ましてや、遺産継承者の意志によってその力を行使できるものでもすらなかった。
遺産継承者である王族にすら、その存在は目視できない。 その効果も分からない謎のレガシー。


迦汰羅には、王位継承者であるマユリという名の姫君が居た。
数年前に大病を患い生死の境を彷徨っていたが、奇跡的に回復した少女である。
後遺症としてたびたび発作を起こすようになったが、彼女は決して御典医の診察を受けようとしない。
「私の身体のことは私が一番良く知っているから」「私は大丈夫だから」と。

実は“本物の”マユリは、大病を患った際に死去している――既にこの世には存在しないのだ。
それでは、プレイヤーキャラクターの前に現れたマユリは何者なのだろうか。


お気づきの諸君も居られるだろう。 この“偽者の”マユリこそが「王家の守護者」なのである。
「王家の守護者」とは、迦汰羅の王族が代々継承するアカーシャ(影武者)なのだ。
遺産継承者である王位継承者が死に瀕した際にのみ具現する遺産。
そして、死した王位継承者を取り込み――肉体も記憶も継承し、当人に“成り代わる”のである。

「王家の守護者」は生殖能力すら持つ。
そして「王家の守護者」が産んだ子こそが、次の「王家の守護者」の継承者となるのだ。
そうすることで、迦汰羅王家の血統は永劫に途絶えることなく続いてゆく。
“王家の血を途絶えさせないようにするレガシー”――それが「王家の守護者」なのである。

だが、継承者なくして自律行動する「王家の守護者」は、それ自身に深刻な負荷を強い続けてきた。
そしてその負荷は、もはや自身を機能停止寸前にまで追い込み続けていたのである。
マユリがたびたび起こす発作は、「王家の守護者」の“動作不良”そのものであった。
それでも「王家の守護者」は、その機能を緊急停止しようとはしない。

いまや「王家の守護者」を動かしている原動力は、マユリの遺志である。
「迦汰羅国を永遠に守り続けて欲しい」――継承者である少女の願いを守るために、レガシーは動く。
「王家の守護者」は[ギアス]に束縛されていたのだ――「迦汰羅国を守るべし」という[ギアス]に。

自国のために、誇りのために、希望のために。
三国の重要人物たちは、それぞれ自らの信念を胸に抱いて闘い続けていた。


ということで、戦争ものに見せかけて、その実は人間ドラマというシナリオ。
アカーシャ云々に関しては、『ニルヴァーナ』を遊んだことがない方には理解しづらいのが難点かね。
最初のキャラクター作成の段階で、幽操師の説明を念入りに行って印象付けるのが重要だな。

それでもマユリ(の姿をした「王家の守護者」)が、涙を流しながら
「ごめんなさい――私、皆をずっと騙していたの。私は本物のマユリじゃないの。」と語るシーン。
このシナリオ最大の“見せ場”だが、プレイヤーたちは大いに驚愕してくれた模様。

さて……次は今月の「F-CON」用のシナリオを作成しないと。
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